CSRF コンポーネントを有効にすると、攻撃から防御することができます。 CSRF あるいは クロスサイトリクエストフォージェリは、ウェブアプリケーションの一般的な脆弱性です。 攻撃者がひとつ前のリクエストを捕捉あるいは再現したり、ときには異なるドメインの画像タグや リソースを使うことでデータを送信することもあります。
CsrfComponent はユーザーのブラウザーにクッキーを設定することで動作します。
フォームが Cake\View\Helper\FormHelper
を用いて作成されている場合、
hidden フィールドに CSRF トークンが追加されます。 Controller.startup
イベントの間、
もしリクエストが POST, PUT, DELETE, PATCH リクエストの場合は、
コンポーネントはリクエストデータとクッキーの値を比較します。
もし、どちらかがない場合、あるいは2つの値が一致しない場合は、コンポーネントは
Cake\Network\Exception\InvalidCsrfTokenException
を投げます。
注釈
副作用を避けるために、実行前に使用されている HTTP メソッドをいつも確かめてください。
正しい HTTP メソッドが使用されているかを確認するために、 HTTP メソッドを確認する または Cake\Http\ServerRequest::allowMethod()
を使用してください。
バージョン 3.1 で追加: 例外の型が Cake\Network\Exception\ForbiddenException
から
Cake\Network\Exception\InvalidCsrfTokenException
に変更されました。
バージョン 3.5.0 で非推奨: CsrfComponent
の代わりに クロスサイトリクエストフォージェリー (CSRF) ミドルウェア を使用してください。
コンポーネントの配列に CsrfComponent
を加えるだけで、CSRF から防御されます。
public function initialize()
{
parent::initialize();
$this->loadComponent('Csrf');
}
コンポーネントの設置箇所で、コンポーネントに設定値を渡すことができます。 使用可能な設定オプションは以下の通りです。
cookieName
送られるクッキーの名前です。デフォルトは csrfToken
です。
expiry
CSRF トークンがどのくらい持続するかです。デフォルトはブラウザーのセッションです。
3.1 では strtotime
の値も導入されました。
secure
クッキーがセキュアフラグを設定するかどうかです。
クッキーは HTTPS コネクションにおいてのみ設定され、通常の HTTP 上では失敗します。
デフォルトは false
です。
field
チェックするフォームのフィールドです。デフォルトは _csrfToken
です。
これを変更するときは、FormHelper の設定も必要になります。
有効にした場合、リクエストオブジェクトの現在の CSRF トークンにアクセスできます。
$token = $this->request->getParam('_csrfToken');
CsrfComponent は途切れることなく FormHelper
と統合されます。
FormHelper でフォームを作成するたび、CSRF トークンを含む hidden フィールドが挿入されます。
注釈
CsrfComponent を使用するときは、フォームの開始には必ず FormHelper を利用してください。 もし使わない場合、各フォームに手動で hidden 入力を作成しなくてはならなくなります。
リクエストデータのパラメーターの他に、CSRF トークンは特殊な X-CSRF-Token
ヘッダーで送信されます。
ヘッダーを利用すると、JavaScript を利用した重いアプリケーション、あるいは XML/JSON ベースの
API エンドポイントと CSRF トークンとを統合しやすくなります。
非推奨ですが、あるリクエストに対して CsrfComponent を無効にしたいときがあるでしょう。
コントローラーのイベントディスパッチャー、 beforeFilter()
メソッドの中でこれを実現できます。
public function beforeFilter(Event $event)
{
$this->getEventManager()->off($this->Csrf);
}