This document is for a version of CakePHP that is no longer supported. Please upgrade to a newer release!
規約は CakePHP のすべてを設定する必要性を取り除きますが、 データベースの認証情報のようないくつかの設定をする必要があります。
さらに、デフォルト値と実装をアプリケーションに合わせて差し替えできるようにするオプションの 設定オプションもあります。
設定は一般的に PHP か INI ファイルに保存され、アプリケーションのブート処理時に読み込まれます。
CakePHP はデフォルトで一つの設定ファイルからなりますが、もし必要であれば追加の設定ファイルを加え、
ブート処理コードで読み込むことができます。 Cake\Core\Configure
は一般的な設定に利用され、基底クラスのアダプターで提供されている config()
メソッドは設定を
シンプルで明快にします。
もしアプリケーションに多くの設定オプションがあるとき、設定を複数のファイルに分けることで役に立ちます。 config/ ディレクトリーに複数ファイルを作成したのち、 bootstrap.php でそれらを読み込めます。
use Cake\Core\Configure;
use Cake\Core\Configure\Engine\PhpConfig;
Configure::config('default', new PhpConfig());
Configure::load('app', 'default', false);
Configure::load('other_config', 'default');
追加の設定ファイルを使用して、環境特有の設定に上書きすることもできます。各ファイルを app.php の後で読み込むことで、開発環境やステージング環境の設定をカスタマイズするために 以前に宣言した変数を再定義できます。
以下は、変数の説明と CakePHP アプリケーションに与える影響です。
CakePHP のデバッグ出力を制御します。 false
= 本番モードです。
エラーメッセージやエラー、ワーニング出力を行いません。 true
= エラーとワーニングが出力されます。
app クラスを見つけるための名前空間。
注釈
名前空間の設定を変更した時は、おそらく composer.json ファイルもまた、
この名前空間を利用するように更新する必要があります。加えて、
php composer.phar dumpautoload
を実行して、新しいオートローダーを作成してください。
もし CakePHP で Apache の mod_rewrite を利用する 予定がない 場合、 この定義のコメントを解除してください。 .htaccess ファイルを取り除くことを忘れないでください。
アプリの存在するベースディレクトリーです。もし false
をセットしたら、自動で検出されます。
false
以外の場合、書き出しは / から始め、 / で終わらないことを確認してください。
例えば、 /basedir は有効な App.base です。さもなければ、
AuthComponent は適切に動かなくなります。
あなたのアプリケーションで使用するエンコードを指定します。 このエンコーディングはレイアウトの charset の生成やエンティティーのエンコードに利用されます。 それは、データベースのエンコードの値と合うように指定すべきです。
webroot のディレクトリーです。
webroot のファイルパスです。
アプリケーションのルートまでの (プロトコルを含む) 完全修飾ドメイン名です。
これは完全な URL を生成する際に利用されます。デフォルトでは、この値は
$_SERVER の環境情報から生成されます。しかし、パフォーマンスを最適化したり、
他人が Host
ヘッダーを操作するのを心配するならば、自分で指定すべきでしょう。
CLI 環境 (シェル) ではウェブサーバーとの関連が無いので fullBaseUrl を
$_SERVER から読むことができません。もしシェルから URL を作成する必要がある場合
(例えばメールの送信) 、自力で指定する必要があります。
webroot 以下の公開画像ディレクトリーのパスになります。 もし CDN を利用している場合、CDN の場所をセットすべきです。
webroot 以下の公開 css ディレクトリーのパスになります。 もし CDN を利用している場合、CDN の場所をセットすべきです。
webroot 以下の公開 js ディレクトリーのパスになります。 もし CDN を利用している場合、CDN の場所をセットすべきです。
クラスベースではないリソースの Configure のパスです。
plugins
、 templates
、 locales
などのサブキーをサポートし、
それぞれプラグイン、ビューテンプレート、ロケールファイルのパスを指定できます。
ハッシュ化の時に利用されるランダムな文字列です。 この値は 対称キー暗号化の際、HMAC ソルトとして利用されます。
適切なヘルパーを使用した際、アセットファイルの URL (CSS, JavaScript, Image) の終端に そのファイルの最終更新時間のタイムスタンプを加えます。 有効な値:
(bool) false
- 何もしません (デフォルト)。
(bool) true
- debug が true
の時にタイムスタンプを加えます。
(string) 'force' - 常にタイムスタンプを加えます。
バージョン 3.6.0 で変更: 3.6.0 以降、アセットのリンク時に timestamp
オプションを使用することで、
グローバルな設定を上書きできます。
アセットのキャッシュ時間を設定します。 アセットのための HTTP ヘッダー Cache-Control
の
max-age
と HTTP ヘッダーの Expire
の時間を決定します。
php の strtotime 関数
の書式を設定できます。デフォルトは +1 day
です。
データベース接続の設定は データベース設定 を参照してください。
CakePHP のキャッシュ設定は キャッシュ設定 を参照してください。
エラーの設定と例外のハンドリングは エラーと例外設定 を参照してください。
CakePHP のログの設定は ロギング設定 を参照してください。
CakePHP のメールプリセットの設定は メールの設定 を参照してください。
CakePHP のセッション操作の設定は セッションの設定 を参照してください。
ルーティングの設定やアプリケーションのルートの作成に関する詳しい情報は ルーティングの設定 を参照してください。
追加のクラスパスはアプリケーションで利用されるオートローダーを通じてセットアップされます。
composer
を利用してオートローダーを作成する際、以下のように記述してコントローラーの
代わりのパスを提供します。
"autoload": {
"psr-4": {
"App\\Controller\\": "/path/to/directory/with/controller/folders/",
"App\\": "src/"
}
}
上記は App
と App\Controller
両方の名前空間のパスをセットアップします。
一つ目のキーが検索され、そのパスにクラス/ファイルが含まれていなければ二つ目のキーが検索されます。
次のようにして、一つの名前空間に複数のディレクトリーをマップすることもできます。
"autoload": {
"psr-4": {
"App\\": ["src/", "/path/to/directory/"]
}
}
プラグイン、ビューテンプレート、そしてロケールはクラスではないので、オートローダーの設定はありません。 CakePHP はこれらのリソースの追加パスをセットアップするための 3 つの Configure 変数を提供します。 config/app.php の中でこれらの変数をセットできます。
return [
// 他の設定
'App' => [
'paths' => [
'plugins' => [
ROOT . DS . 'plugins' . DS,
'/path/to/other/plugins/'
],
'templates' => [
APP . 'Template' . DS,
APP . 'Template2' . DS
],
'locales' => [
APP . 'Locale' . DS
]
]
]
];
パスはディレクトリーセパレーター付きで終了し、そうでないと適切に動作しないです。
Inflection の設定 を参照してください。
例えば Heroku のように、多くの現代的なクラウド事業者では、設定データのために環境変数を定義できます。 12factor app style の環境変数を通して CakePHP を設定することができます。 環境変数を使用すると、アプリケーションの状態を少なくして、 多くの環境にデプロイされたアプリケーションの管理が容易になります。
app.php を参照の通り、 env()
関数は、環境から設定を読み込むために使用され、
アプリケーションの設定を構築します。 CakePHP は、データベースやログ、メール送信や
キャッシュ設定のための DSN 文字列を使用して、各環境でこれらのライブラリーを簡単に変更できます。
CakePHP は、環境変数を使ってローカル開発を容易にするために dotenv を活用します。
アプリケーションの中に config/.env.default
があるでしょう。
このファイルを config/.env
にコピーし、値をカスタマイズすることで、
アプリケーションを設定できます。
config/.env
ファイルをあなたのリポジトリーにコミットすることは避けてください。
代わりに、プレースホルダー値を持つテンプレートとして config/.env.default
を使用して、
チームの全員が、どの環境変数が使用されているのか、それぞれの環境変数を把握する必要があります。
環境変数がセットされると、環境からデータを読むために env()
を使用することができます。
$debug = env('APP_DEBUG', false);
env 関数に渡された2番目の値は、デフォルト値です。この値は、 与えられたキーの環境変数が存在しない場合に使用されます。
バージョン 3.5.0 で変更: dotenv ライブラリーのサポートが、アプリケーションスケルトンに追加されました。
CakePHP の Configure クラスはアプリケーションもしくは実行時の特定の値の保存と取り出しで利用されます。 このクラスは何でも保存でき、その後他のどのような箇所でも利用できるため、確実に CakePHP の MVC デザインパターンを破壊する誘惑に気をつけてください。Configure クラスの主なゴールは、 中央集権化された変数を維持し、たくさんのオブジェクト間で共有できることです。 「設定より規約」を維持することを忘れないでください。そうすれば、CakePHP が提供する MVC 構造を 壊すことはないでしょう。
write()
を利用してアプリケーションの設定にデータを保存します。
Configure::write('Company.name','Pizza, Inc.');
Configure::write('Company.slogan','Pizza for your body and soul');
注釈
$key
変数に ドット記法 を使用すると、 論理的なグループに設定を整理できます。
上記の例は一度の呼び出しでも記述できます。
Configure::write('Company', [
'name' => 'Pizza, Inc.',
'slogan' => 'Pizza for your body and soul'
]);
Configure::write('debug', $bool)
を利用してデバッグと本番モードを即時に変更できます。
これはとりわけ JSON のやりとりで使いやすく、デバッグ情報がパースの問題を引き起こす際です。
アプリケーションから設定データを読み込むために利用されます。もしキーが指定されれば、 そのデータが返却されます。上記の write() の例を取り上げると、以下のようにデータを読み込みます。
// 'Pizza Inc.' を返します
Configure::read('Company.name');
// 'Pizza for your body and soul' を返します
Configure::read('Company.slogan');
Configure::read('Company');
// 戻り値:
['name' => 'Pizza, Inc.', 'slogan' => 'Pizza for your body and soul'];
// Company.nope は定義されていないので 'fallback' を返します
Configure::read('Company.nope', 'fallback');
もし $key
が null のままだと、Configure のすべての値が返却されます。
バージョン 3.5.0 で変更: $default
パラメーターは 3.5.0 で追加されました。
設定データを単に Cake\Core\Configure::read
で読み込みますが、
一方で key/value ペアを検索することを期待します。要求されたペアが存在しない場合、
RuntimeException
が投げられます。
Configure::readOrFail('Company.name'); // 出力: 'Pizza, Inc.'
Configure::readOrFail('Company.geolocation'); // 例外を投げる
Configure::readOrFail('Company');
// 出力:
['name' => 'Pizza, Inc.', 'slogan' => 'Pizza for your body and soul'];
バージョン 3.1.7 で追加: Configure::readOrFail()
は 3.1.7 で追加されました。
キー / パス が存在しているか、値が null でないかチェックする場合に利用します。
$exists = Configure::check('Company.name');
アプリケーションの設定から情報を削除するために利用されます。
Configure::delete('Company.name');
Configure からキーの読み込みと削除を行います。 もしあなたが値の読み込みと削除を単一の動作で組み合わせたい時に便利です。
Cake\Core\Configure::consume
のように設定データを消費しますが、
一方でキーと値のペアが見つかることを期待します。要求されたペアが存在しない場合、
RuntimeException
が投げられます。
Configure::consumeOrFail('Company.name'); // 出力: 'Pizza, Inc.'
Configure::consumeOrFail('Company.geolocation'); // 例外を投げる
Configure::consumeOrFail('Company');
// 出力:
['name' => 'Pizza, Inc.', 'slogan' => 'Pizza for your body and soul'];
バージョン 3.6.0 で追加: Configure::readOrFail()
は 3.6.0 で追加されました。
CakePHP は 2 つの組み込み設定ファイルエンジンを搭載しています。
Cake\Core\Configure\Engine\PhpConfig
は
Configure が昔から読んできた同じフォーマットで PHP の設定ファイル形式を読み込むことができます。
Cake\Core\Configure\Engine\IniConfig
は ini 設定ファイル形式を読み込めます。
詳細な ini ファイルの仕様は PHP マニュアル を参照してください。
コアの設定エンジンを利用するにあたり、Configure に Configure::config()
を設定する必要があります。
use Cake\Core\Configure\Engine\PhpConfig;
// config から設定ファイルを読み込み
Configure::config('default', new PhpConfig());
// 別のパスから設定ファイルを読み込み
Configure::config('default', new PhpConfig('/path/to/your/config/files/'));
複数のエンジンを Configure に設定することができ、それぞれ異なった種類もしくはパスの設定ファイルを
読み込みます。Configure のいくつかのメソッドを利用して設定されたエンジンとやり取りできます。
どのエンジンのエイリアスが設定されているかチェックするには、 Configure::configured()
が利用できます。
// 配置されたエンジンのエイリアスの配列を取得する
Configure::configured();
// 特定のエンジンが配置されているかチェックする
Configure::configured('default');
配置されたエンジンを取り除くことができます。
Configure::drop('default')
は default のエンジンエイリアスを取り除きます。
この先、そのエンジンを使って設定ファイルを読み込もうとする試みは失敗します。
Configure::drop('default');
一旦設定エンジンに Configure を設定すると、設定ファイルを読み込むことができます。
// 'default' エンジンオブジェクトを使用して my_file.php を読み込む
Configure::load('my_file', 'default');
読み込まれた設定ファイルは、自身のデータを Configure 内に存在している実行時の設定とマージします。
これは存在している実行時の設定へ値の上書きや新規追加を可能とします。
$merge
を true
にセットすることで、存在している設定の値を上書きしなくなります。
全て、もしくはいくつかの Configure にあるデータを、
ファイルや設定エンジンがサポートしているストレージシステムにダンプします。
シリアライズのフォーマットは、$config で配置された設定エンジンから決定されます。
例えば、もし 'default' エンジンが Cake\Core\Configure\Engine\PhpConfig
ならば、生成されたファイルは Cake\Core\Configure\Engine\PhpConfig
によって読み込み可能な PHP の設定ファイルになるでしょう。
'default' エンジンは PhpConfig のインスタンスとして考えられます。 Configure の全てのデータを my_config.php に保存します。
Configure::dump('my_config', 'default');
エラーハンドリング設定のみ保存します。
Configure::dump('error', 'default', ['Error', 'Exception']);
Configure::dump()
は Configure::load()
で読み込み可能な設定ファイルを
変更もしくは上書きするために利用できます。
将来のリクエストのために、実行時の設定を保存することができます。 設定は現在のリクエストのみ値を記憶するので、 もしその後のリクエストで編集された設定情報を利用したければ、それを保存する必要があります。
// 現在の設定を 'user_1234' キーに 'default' キャッシュとして保存
Configure::store('user_1234', 'default');
保存された設定データはその名前のキャッシュ設定で存続します。 キャッシュに関するより詳しい情報は キャッシュ を参照してください。
実行時の設定を保存すると、おそらくそれを復元して、再びそれにアクセスする必要があります。
Configure::restore()
がちょうどそれに該当します。
// キャッシュから実行時の設定を復元する
Configure::restore('user_1234', 'default');
設定情報を復元する場合、それを保存する時に使われたのと同じ鍵、 およびキャッシュ設定で復元することが重要です。 復元された情報は、既存の実行時設定の最上位にマージされます。
CakePHP は、さまざまなソースから設定ファイルを読み込む機能を提供し、 独自の設定エンジンを作成するための プラガブルなシステムを備えています。組み込みの設定エンジンは次の通りです。
デフォルトでは、アプリケーションは PhpConfig
を使用します。
もし何か追加の設定が必要であれば、 config/bootstrap.php ファイルに加えます。 このファイルは各リクエストや CLI コマンドの前に読み込まれます。
このファイルは多数の共通ブート処理タスクに理想的です。
便利な関数の定義
定数の宣言
キャッシュ設定の定義
ロギング設定の定義
独自語尾変化の読み込み
設定ファイルの読み込み
コントローラーで使うための独自フォーマット関数を配置したくなる欲望にかられる恐れがあります。 カスタムロジックをアプリケーションに加える良い方法は コントローラー や ビュー のセクションを参照してください。
アプリケーションの低レベルな関心事を設定するために使用する config/bootstrap.php
ファイルに加えて、 プラグインのロードや初期化、グローバルイベントリスナーの追加のために
Application::bootstrap()
フックメソッドが利用できます。
// src/Application.php の中で
namespace App;
use Cake\Core\Plugin;
use Cake\Http\BaseApplication;
class Application extends BaseApplication
{
public function bootstrap()
{
// config/bootstrap.php を `require_once` するために parent を呼びます。
parent::bootstrap();
$this->addPlugin('MyPlugin', ['bootstrap' => true, 'routes' => true]);
}
}
Application::bootstrap()
の中でプラグインやイベントを読み込むと、各テストメソッドで
イベントやルートが再処理されるため コントローラーの統合テスト が簡単になります。
新しいアプリケーションを素早く作成したり、モデルを生成する時に便利な auto-tables とも呼ばれる汎用テーブルクラスを利用していますが、 汎用テーブルクラスは、ある場面ではデバッグが困難になることがあります。
DebugKit の SQL パネルから DebugKit 経由で汎用テーブルクラスから
クエリーが発行されたかどうかを確認できます。もし、なおも auto-tables によって
引き起こされたかもしれない問題を診断するのに困っている場合、次のように、
CakePHP が固有のクラスを使用する代わりに、暗黙的に汎用的な Cake\ORM\Table
を
使用する時に例外を投げることができます。
// bootstrap.php の中で
use Cake\Event\EventManager;
// 3.6 より前は Cake\Network\Exception\NotFoundException を使用
use Cake\Http\Exception\InternalErrorException;
$isCakeBakeShellRunning = (PHP_SAPI === 'cli' && isset($argv[1]) && $argv[1] === 'bake');
if (!$isCakeBakeShellRunning) {
EventManager::instance()->on('Model.initialize', function($event) {
$subject = $event->getSubject();
if (get_class($subject) === 'Cake\ORM\Table') {
$msg = sprintf(
'データベーステーブル %s のテーブルクラスを登録する時、テーブルクラスが見つからないか、エイリアスが不正です。',
$subject->getTable());
throw new InternalErrorException($msg);
}
});
}